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「吊るされた人」は忍耐と犠牲心によって自己改善する [大アルカナが伝えること]

12番目のカードは「吊るされた人」です。殉教者、刑死人とも云います。関連するカラーはダークバイオレット。パワーストーンはマラカイトです。星座では「うお座」に対応します。ヘブライ文字では「ラメド」です。

「吊るされた人」の人物は、絞首台のような生木のT字から逆さ吊りされています。彼の腕は、背中で組まれ、頭と共に逆三角形を作っています。また足は数字の「4」のように組まれています。吊るされた人物の表情には苦しみが見えません。

逆さ吊りの状態は、宗教的なイメージが強いと言えます。宗教の参入儀式(イニシエーション)を暗示しています。試されること、試練を象徴しています。
輝く後光とT字の十字は崇高な精神。神性を示すオーラが後光です。

さらに神聖なる十字がそれを証明しています。
T字の生木を見てください。この木は枯れていません。新緑の葉が生えています。

彼の行為が、やがて再生・救われることを象徴しています。赤と青の服では、内的な葛藤を象徴します。水のような柔軟性と、自分を曲げたくないということの表れです。自己犠牲・忍耐(曲げたくない)行為そのものよりも、そこに至るまでの柔軟性に焦点が当てられています。

見方を変えれば、物事を手放すことで「コントロール」し、明け渡すことで「獲得」する逆説の発想を示しています。

このように見ると、「吊るされた人」は非常にミステリアスです。 このカードは「手放す」「明け渡す」ことで、自己をコントロールし高見に昇る逆説を示しています。自己犠牲や忍耐とも読めます。また、彼は縛られた状態ですから、動きが取れません。動こうともしていません。つまり停止することで何かを得ることを表しています。

正位置の意味

1.身動きが取れない、どうしようも無い状態。困難とか束縛、逮捕・拘束を暗示します。入院や不自由になることもイメージできるでしょう。
2.服従。事故を抑える。忍耐。ひたすら時を待つ。苦労する暗示。
3.厳しい状況。ハードトレーニング
4.実行。達成。
5.自己犠牲。自己を捨てて助かる道を求める。最悪の状況の中で脱出方法を考える。

逆位置の意味

1.困難な状況から抜け出す。希望の光が見える。苦労の心配がない。
2.解放される。最悪の事態は去る。苦しい状況でも心は救われる。こだわりを捨てる。ぐちや弱音を吐かない。
3.役に立たない犠牲
4.最小の損失で済む。小さな被害で済む。欲張らないのが好結果を生む。余計な事は捨てる。

「吊るされた人」はまさしく2本の木の間に足を縄で結ばれ、逆さ吊りになっています。足は右足だけが結ばれ、左足は右足に交差することで、数字の4を表しています。

「4」は4大元素の「火=剣」「水=聖杯」「風=ワンド」「土=金貨(ペンタクル)」を表わしているようです。

まさしく図柄に表現された如く「不自由」な状況を表します。

その意味から拘束・束縛の意味に派生します。拘束・束縛はこれからご説明する「悪魔」のカードと類似していますが、「悪魔」はどちらかと言うと精神的な束縛で、他人によって自由が利かないことを意味し、この「吊るされた人」は周囲の状況そのものが束縛された状態であることを意味します。

しかし、この「吊るされた人」の「不自由さ」「束縛」状態は、15番目の「悪魔」の束縛とは異なります。

自らが内面に目を向けるために、敢えて動かない、という積極性・プラス志向が感じられます。
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